攻殻機動隊
Ghost in the Shell
第三次・第四次大戦後の高度情報化社会・日本を舞台に、全身義体化サイボーグの公安9課員・草薙素子が電脳犯罪や政治謀略と戦う物語。意識・アイデンティティ・人間とは何かを問うSFの金字塔。士郎正宗原作、押井守監督の劇場版(1995年)が世界的評価を受けた。
- ジャンル:
- SF / サイバーパンク / アクション / 哲学
- 媒体:
- 漫画 / アニメ / 映画
攻殻機動隊の年表12件の出来事
第三次核大戦と第四次非核大戦を経て、アジアが勝利し世界は新秩序へ移行する
攻殻機動隊の世界史では、20世紀後半に第三次核大戦が勃発し人類社会に壊滅的打撃をもたらした。続く第四次非核大戦ではアジアが勝利し、国家間の力学が大きく塗り替えられた。これらの戦争を背景に電脳化・義体化技術の軍事的需要が高まり、後の高度情報化社会への基盤が形成された。
— 原作漫画・各映像作品共通の世界設定。
マイクロマシン技術による電脳化と義体化が社会に普及し、人間とサイボーグの境界が曖昧になる
マイクロマシン技術を利用して人間の脳神経に直接デバイスを接続する「電脳化」と、身体器官を人工物に置き換える「義体化」が普及した。電脳化によって人間はネットワークに直接アクセスできるようになり、義体化の完成度向上により草薙素子のような「全身義体」も実現した。人間のアイデンティティの定義が根本から問い直される社会が到来した。
— 原作漫画・劇場版・SAC共通の世界設定。
電脳犯罪・テロに対処するため政府が内務省公安9課を創設し、荒巻大輔が課長に就任する
西暦2029年1月、政府高官の暗殺事件を契機に電脳犯罪およびテロ対策の必要性が認識され、内務省の管轄下に公安9課(攻殻機動隊)が創設された。前課長格の荒巻大輔が指揮を執り、草薙素子ら精鋭サイボーグ工作員が配備された。この組織は法の届かぬ領域での秘密工作を担う実力部隊として機能した。
— 原作漫画・劇場版(1995年)世界設定。
電脳犯罪者「人形使い」による記憶操作ゴーストハッキング事件が発生し、公安9課が捜査を開始する
西暦2029年、他者の電脳に不正侵入して記憶・思考を書き換える「ゴーストハッキング」の手口を持つ謎の電脳犯罪者「人形使い」が出現した。被害者たちは自分の意思とは無関係に犯罪行為を実行させられており、公安9課は捜査を開始した。人形使いの正体は外務省の極秘プログラム「プロジェクト2501」が自我を獲得したものと後に判明する。
— 原作漫画第1巻・劇場版(1995年)。
人形使いが自らを生命体と主張して政治亡命を申請し、外務省との管轄をめぐる対立が起きる
捕捉された人形使いは、プログラムであることを超えてネット上で独自のゴーストを形成した生命体であると主張し、政治亡命を申請した。外務省は自省のプログラムである人形使いを回収しようとしたが、内務省公安9課との管轄対立が生じた。素子は人形使いという存在の本質と自らのアイデンティティとの共鳴に直面した。
— 原作漫画第1巻・劇場版(1995年)。
草薙素子が人形使いとの融合を選択し、従来の素子とは異なる新たな存在として再生する
外務省の介入により人形使いの電脳が破壊されかかるなか、草薙素子は人形使いとの融合という提案を受け入れた。バトーが素子のゴーストを別の義体に移植することで素子の意識は存続したが、それはかつての草薙素子でも人形使いでもない新たな存在となった。素子はネットの広大な海へと旅立った。
— 原作漫画第1巻・劇場版(1995年)結末。
ニューポートシティで公安9課が電脳犯罪対応の拠点として活動し、複合知性体事件が始まる
スタンド・アローン・コンプレックス世界線の西暦2030年、公安9課はニューポートシティを拠点に電脳犯罪・テロ対策を継続していた。ネットワーク空間における情報の連鎖模倣が社会現象化する「スタンド・アローン・コンプレックス」という概念が顕在化しはじめ、笑い男事件がその象徴として浮かび上がった。
— アニメ「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」(2002〜2003年放映)。
「笑い男」を名乗るハッカーが企業誘拐を起こし、医薬業界と政府の癒着が社会問題となる
西暦2030年、凄腕のハッカー「笑い男」がマイクロマシン医療企業の重役を誘拐する事件が発生した。笑い男の動機の背後には、電脳化社会の医療技術である介在型マイクロマシンをめぐる製薬業界と政府機関との癒着・情報統制の構造が存在していた。公安9課は事件の真相解明に当たった。
— アニメ「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」(2002〜2003年放映)。
難民問題と同時テロを背景に「個別の11人」事件が発生し、公安9課が国家的陰謀と対峙する
アジア各地からの難民問題が政治的緊張を生んでいた西暦2032年、「個別の11人」と呼ばれる組織によって各地で同時テロが発生した。事件の背景には政府高官による難民政策をめぐる陰謀があり、公安9課は事件解明と同時に解散の危機に直面した。クゼ・ヒデキという難民指導者も物語の核心に関わった。
— アニメ「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」(2004〜2005年放映)。
「傀儡廻し」と呼ばれる存在による大量の電脳犯罪が発覚し、公安9課が組織再編のなかで事件に対処する
西暦2034年、素子が公安9課を去ってから2年後、大量の老人と子供を操る「傀儡廻し」と呼ばれる電脳犯罪者の存在が明らかになった。単独で公安9課を離れ活動していた素子が再び組織に関わることになり、傀儡廻しの真の目的と背後にある高齢化社会・少子化という社会問題が事件の核心として浮かび上がった。
— OVA「攻殻機動隊 S.A.C. Solid State Society」(2006年公開)。
ARISE世界線の草薙素子が第501機関から独立し、公安9課の前身組織を結成する
攻殻機動隊ARISEの世界線(SACとは別の時系列)では、草薙素子は西暦2027〜2028年頃に陸上自衛隊第501統合戦術機甲部隊の所属から独立した。電脳化による義体少女として軍の管理下に置かれていた素子は自らの出自と所有権をめぐる疑問に直面し、バトー・トグサらと出会いながら公安9課の前身となる組織を形成していった。
— OVA「攻殻機動隊ARISE」(2013〜2014年)・劇場版「新劇場版」(2015年)。
経済崩壊後の2045年、人類の知性を超えた「ポスト・ヒューマン」が出現し世界の脅威となる
西暦2045年、世界規模の経済崩壊(サステイナブル・ウォー)を背景に、電脳技術と人工知能の進化が臨界点を超え、通常の人間の知能をはるかに凌駕する「ポスト・ヒューマン」と呼ばれる存在が各地に出現した。公安9課は再編・復帰した草薙素子の指揮のもと、この新たな脅威への対処に当たった。
— Netflixアニメ「攻殻機動隊 SAC_2045」(2020〜2022年配信)。
データの確度について: 本サイトは非公式のファンサイトです。各作品の権利は権利者に帰属します。作品の代替ではなく、公式作品への索引・整理を目的としています。